仮死の恋

こうゆうつらい悲しい夜は

くだらない詩を一筆書き上げたほうがいい

人生は苦い

ビターで

スイートな瞬間は綿あめみたいにふわっと消える

君が俺と寝た時

俺はわかった

君への愛は冷めている

それがとてつもなく俺にとっては怖いこと

君は夢中で俺を求める

素敵な瞳で俺を見つめる

だが俺はそこから逃げたしたいぐらいビビってガタガタだよ

君の愛が俺を苦しめる

君はパーフェクトなぐらい俺に尽くしてくれる

なのに俺は街ゆく他の女の体を見つめることに夢中

なんて俺はひどい人間だろうと

線路に身を投げたいぐらいの感覚に襲われる

幸福だろうよ

ウクライナやパレスチナ

殺し合いで眠ることすら出来ない人からしたら

ベリーハッピーな悩み

だが辛い苦しい悲しい罪悪感

ここで吐露するしか理由がない

精神科の先生や親戚のおばさんに言うことすら

君への裏切りだから

消えてしまいたい

彼女の親戚や知り合いすべてに謝り

俺はすべて終わりたい

だが一つ言えるのは

彼女はパーフェクトな心を持つ女だ

俺は裏切り者

疎まれ排除されるべき存在

早く消えたい

だが現実は厳しい

そんな簡単に甘く消えることは許されない

自身の罪悪感や辛い気持ち

それを優しく死なせてくれるほど

死は甘くない

グロテスクで残酷だ

だが無駄な惰性の文を書きだらだら生き延びるくらいなら

手っ取り早く終わらせよう

あいにく消えるときはこの世への呪いの言葉ではなく

感謝の言葉しかない

彼女にも家族にも友達にもありがとう

君が生きて幸せになってくれるなら俺はそれが一番うれしいよ

24/10/19 21:17更新 / 伸一郎
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