ある乙女の受難
私はすべてを見渡せる精神の牢獄にいる
あたなもあなたも何を考えているかなんて
一撃で見抜いてしまう
怖いでしょ
でもね もっと怖いものがこの世にはあるの
暗い森
私は泣いていた
救いなどない
新たな絶望が突きつけられ
死あるのみの1択にうちひしがれている
三日月は美しくその光を雲や森の霧にまで反射している
でももう私は殺害されたから
生きてても意味ない
好きなものももう好きじゃない
好きな人ももう汚い私は見たくないかもしれない
この地割れの底に落下して
体がめちゃくちゃになった今
復活して地上に這い上がることすら困難だ
一抹の希望
一筋の光など無く
神は私を見捨てた
ただその揺るがぬ事実を邪悪な漆黒の森の奥底がざわめき揺れながら
伝えてきた
頬に暖かい涙が伝う
どんなに叫んでも
枯れた声を張り上げても
空間一つ微動だにしない
救いも
あの日信じた天使たちも
役割を放棄した
この草むらの草のなんと肌に刺さること
この森の空気のなんと冷たいこと
そして人間のなんと邪悪なこと
私はもう愛や好きとゆう言葉を吐くことすらできないぐらい
誰もが邪悪な悪魔に見えてしまう
すべてを破壊され泣いていた
涙を流し尽くしても
人の温もりを信じたい心は涙を流し続けた
そしてその悪夢から脱却できないことを
現実は揺るぐことなくその沈黙で伝えてきた
復讐などありえない
この世界の声なき声は
その存在を消され
上から埋められ
更に存在した証明を消されて
何事もなく日が昇り
リセットされているから
だから
地球は邪悪とメランコリアとゆう映画の主人公は言った
滅ぶべきと
私はもうすべてを忘れ
この体を草むらに横たわるままにしていた
絶望を受け入れきり
座った瞳が見据える
三日月
星
その先の宇宙の闇
その先のブラックホールの消滅
その先の楽園
悪魔は
確実に近づいている
宇宙をゆっくりと飲み込み
惑星を飲み込み
星を飲み込み
太陽系にゆっくりゆっくりと近づいている
今お前たちが暮らしている
地球とゆう邪悪な星を
飲み込み
絶対零度の絶望に突き落とし
すべての重力が失われて
真空の無に吸い込まれるまで
私はここで祈る
頬に涙が伝った
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