流れ星のレター

夜 いや

朝なのかもしれない

君のことを思って

ポストに入れたポエム

届くわけがない

宛先は空白だから

空気がうまい

雨は明けて月が凛として
水溜まりで揺らいでいる

自転車は乗り捨てた

僕はいつもの散歩道を歩いてる

君の声は 思い出せない

だけど伝わる

綺麗な波動が空気を振るわす

僕の鼓膜が揺れ 君を思い出す

あの記憶

過去形にしかいない君の姿

いとおしいから希少なセンチメンタリズム

目を閉じる 夢に入る

悪夢じゃない 怖がらなくていい

君が退治したから

お化けは もういない

プリズムの一面 人の一面

そこを見ても全ては見えない

僕は君の姿を見てる

それでいいじゃん

そうそれでいい

だから空白に叫んだ

涙は流れて

ポチャン

水溜まりの月を揺らす

月に帰った僕の悲しみ

散歩道

頭上の月

名もなき行進

ジョージAロメロが描ききった人間の一部

それが君なら僕は君を否定しない

君のメロディが僕に何かを訴えてる

僕は絶対に聞き逃してたまるかと
ベートーベンのように音に耳を澄ました

優しい そして力強い その音は
世界をハートで包み込み

綺麗事が醜さを許すように

醜さが綺麗事を許すように

世界に散らばった

君に出した手紙を思い出した

悲しみはなくならない

苦しみはなくならない

死は避けられない

だけど生きてる

今君は生きてる

それは揺るがぬ事実

ならできることがある

それを 成し遂げることから始めたらどうだろう

生きる!とか死ぬ!とかは
今はどうでもいいこと

問題は君がどうなりたいか だから行くんだ

愛を込めて 愛する君へ

23/07/17 20:03更新 / 伸一郎
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