小さな包み
なかなか片付かない書類に
壁の時計 ちらり見上げて
ため息ひとつついた午後6時半
ロッカーの中の小さな包みは
開けられるのを静かに待っていた…
ぽっかり空いた向かい合わせの席
2杯目の紅茶をオーダーして
ブレスレットちらり見た午後7時
そよぐ気持ちをおさえながら
そっと化粧室へ立った…
大慌ての帰り支度と
鏡の中の泣きそうな顔
タイムカードが鳴った午後7時半
てのひらの中の小さな包みは
喜びに変わる瞬間を待っていた…
いらっしゃいませの声とともに
自動ドアが開いた午後8時…
23/11/22 15:01更新 /
春原 圭
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