腕枕

この腕の中 眠るキミの
あどけなさを残した笑顔に
思わずまつげを伏せた僕のこと
キミはきっと気づかないだろう

 僕の左手の薬指から
 意識して目をそらそうとする
 そんなキミの仕草知りつつ
 今宵も負けてしまうのは何?

帰りを待つ人なら他にいる
割り切ったと言い切るキミの瞳
とまどいくらい見抜けるはずなのに
悪党以上に悪党だね

 胸に顔寄せ 寝息立ててる
 幸せだと言い張るキミの笑顔
 見つめるのがこんなにもつらいのに
 僕はこの腕がまだはずせない

23/11/15 15:35更新 / 春原 圭
作者メッセージを読む
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c