アンコール
「僕とバンドと どっちをとるの?」
今にして思えばつまらないジェラシー
こだわった僕の負けだったんだね
立見席からでもよくわかる
ボーカルのキミが眩しく見えるのは
ライトや汗のせいばかりじゃない
16ビートのリズムに合わせて
ステージ狭しと駆け回るキミを
もう 僕にはつかまえられないさ
アンコールを待たずに去ろうとする
僕の背中をスローバラードが呼び止めた
──シーサイド 停めたクーペにもたれ
長い煙草に火を点けたあなたが
哀しげに微笑むトワイライト
もう 引き返せないの わたしたち──
ストリングスの海鳴りの中で
一瞬 キミと視線がぶつかった
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