雪に抱かれて

清らかな白い素肌に魅かれた
それが悲劇の始まりだったのか
僕の想い 熱ければ熱いほど
痩せ細り 弱り果ててゆくキミ
吹雪の夜 突然の出逢いから
この時を予期していた気がする
キミを抱きしめる手に力込めて
僕たちは これで永遠にひとつ
薪も燃え尽きた冷たい小屋を
音もなく雪が包んでくれる
優しくふたりを包んでくれる──

 朝が来れば 割れた扉の隙間
 水浸しの床 横たわる僕の亡骸
 雪に照り映える陽射しを受けて
 静かにきらめいているでしょう
 僕たちは永遠にひとつ
 祝福の拍手をくれるでしょう

25/10/25 19:27更新 / 春原 圭
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