しどろもどろ
「好きなんだ」たったこれだけのセリフ
ズバリ言うことなどできずに
まるで詩人みたく勿体つけて
色とりどりの言葉の羽毛で
だけど孔雀は飛べないわけで
結局 心は伝えられずに
キョトンと首をかしげてるキミに
僕はついに口をつぐんで
黙ったまま誕生日の花束
いきなり押しつけてきびすを返し
そのまま駆け出してしまったけど
やっぱりあとから戻ってみたら
キミはまだそこに立ってて
ニッコリ笑って「うれしいわ」って
僕もその場に立ちつくしたまま
言えなかったセリフも吹っ飛んで
真っ赤な顔でヘドモドしてた
TOP