いとしの牡羊座GIRL

はしゃぎ疲れて 息はずませながら
よじ登った テトラのてっぺんで
やっとキミの細い腕つかまえた

 ふたり 腰を下ろして見つめあえば
 水平線の向こうから吹く風に
 まっすぐなびくキミの長い髪が
 夕陽をスライスしながらきらめいてる

「僕の金羊毛 探し当てたよ
一緒にアルゴー船に乗って
イオルコスの浜辺に来てくれるよね?」
まだ小さなつぶやきでしかないけれど

 黄昏がいつしかふたりを包み込んでも
 テトラの上 僕たちは寄り添ったまま
 キミの星座の行方 追いかけてた

25/09/22 12:40更新 / 春原 圭
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