燈篭流し

あの日と同じ 熱い陽射しが
黄昏に姿を変える頃
この街に注ぐ川たちに
赤や黄色の光浮かびます
人々の胸の思いをよそに
川は黙って光運びます
光の数だけ魂が
死を飛び越えて昇華した魂が
静かになったこの街から
そっと海に還って行きます
浴衣姿の人たちがみな
そっと心に涙する夜
華やかに しかししめやかに
燈篭流しは始めるのです…

25/08/02 11:12更新 / 春原 圭
作者メッセージを読む
いいね!感想

TOP
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c