元気かい?
夏の盛りの故郷は
幼い頃と同じ陽射しの中
僕は額の汗ぬぐいながら
2年ぶりの入道雲見上げて
「元気かい?」明るく呼びかけた
大きなバッグ 肩から下げて
陽炎に揺らめく街並眺め
橋の上 川風に吹かれながら
「元気かい?」もう一度呼びかけた
路面電車がすれ違いざま
パァンと答えたような気がして
ふり向くと 小さな公園の中
あぶらぜみたちがしきりに
「元気かい?」僕に呼びかけてた
「相変わらずさ」僕は答えて
また ハンカチで汗をぬぐった…
25/08/02 11:10更新 /
春原 圭
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