落陽

この夕陽はきっと昔のまま
変わったのは都会のトーンでしょう
あの茜雲はきっと故郷と同じ
違うのは僕の心でしょう

 逢魔が時の宵闇に埋もれ
 見失うものは数限りなく
 僕はいつしか夜に飲まれて
 戸惑った時刻すら忘れてしまう

ビルとビルの間 沈んでく
円い紅見つめて フッとため息
その背後から 冷たい群青は
情け容赦なく押し寄せてくる

23/09/28 19:47更新 / 春原 圭
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