入らずの領域

おしゃべりが ふと途切れた時の
一瞬の沈黙が切ないね
手の温もりは感じられても
同じ体液は流せないから

 どんなに深く突き進んでも
 たどり着けない領域があるのさ
 遥か昔 確かにこの僕も
 そこから生まれ出てきたはずなのに

せめて 想いのひとしずくでもと
勢いつけて飛び出してみても
0.03ミリのバリヤーに
むなしく封じられてしまうだけ

 燃えないゴミに葬り去られてく
 僕の中のいくつもの愛たち
 キミに注ぐマネだけ繰り返して
 一時のけだるさが切ないね

24/12/25 17:27更新 / 春原 圭
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