キミがいた週末

新幹線が延伸したホームに
キミを乗せたかがやきがすべり込む
旅費だって莫迦にならないだろうに
週末ごとに 笑顔をクシャリとさせて
列車から降りてくるキミが好きだった

 香林坊のカフェテラスの窓際
 僕もこの街も変わらないのがうれしいと
 ホッとした瞳でキミは外を眺めてる

卯辰山を見上げる浅野川のほとり
川面に映るキミは それでも少しずつ
都会のオシャレが似合ってゆくんだね

 「フフフ また降ってきたみたいよ」
 この街の空模様はよくわかってるのに
 わざと自分のを持ってこないで
 僕が傘を広げる左腕に
 ぶら下がってくるキミが好きだった

24/12/21 20:26更新 / 春原 圭
作者メッセージを読む
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c