スピカでいさせて

初めてね スーツ姿のわたしたち
夜を見下ろすスカイレストランで
5年ぶりのあなた 大人びてて
左肩にそっと置かれた手に
ピクリと震わせた 小さな胸

 もう少しだけ スピカでいさせてね
 凛々しくなったあなたに追いつけない
 今のわたし 自信が持てるまで
 もう少しだけ スピカでいさせてね
 淡くきらめく 純白の乙女で

摩天楼の下 いくつもの輝きが
それぞれの暮らしをしっかり生きてる
いつの日か きっとあなたとわたし
ふたりひとつの流星になるの
だから今は スピカでいさせてね

24/12/16 15:56更新 / 春原 圭
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