レモンのシャワー
大渋滞に巻き込まれた
スキー帰りの高速で
苛立つようにエンジンうならせて
僕はハンドル指で小突きながら
どんよりと厚い雲見上げ
大きく空ブカシ鳴り響かせた
レモンのシャワー 浴びようか
そろそろ空がドリップ始めるよ
レモンのシャワー 浴びようか
かき氷に垂らすみたいに
助手席でふくれたままのキミは
ワイパーでこすりつけられる雨に
前のテールランプがにじむのを
ただ黙ったままでみつめてる
ボンネットがただれ始めてること
まだふたりは気づかないままだった
24/11/27 19:24更新 /
春原 圭
作者メッセージを読む
いいね!
感想
Tweet
TOP
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c