米を研ぐ

カップで一合 量り取り
水を入れて 力まかせに研ぐ
自分ひとり 一食分の米

 無理に研げば 研いだ分だけ
 濁りは出てくる 当然だろう
 些細なあやまちが許せないと
 キミは荷物まとめて出て行った

水を捨てては また入れて
再び研いでは また濁る
腹立ちまぎれに 手をかき回せば
僕の心も また濁る

 味も香りも流れ去った米を
 箸でひと口 頬張ってみれば
 キミがいない この白い部屋の味
 

24/05/22 20:21更新 / 春原 圭
作者メッセージを読む
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c