夕焼け小焼け

ママゴトみたいに子供っぽくても
それが何となく楽しかったね
明日のことなんて見えなくても
瞬間のぬくもり 感じ合ってた
陽の当たらない この狭い部屋

 愛があれば 何もいらない
 ふたり 口グセみたいにつぶやいてた
 空地に新聞紙を敷いて
 芝生の切れっぱしと石ころ
 口に入れるマネしながらなんて
 やっていけるわけもないこと
 気づいてて気づかぬフリしながら

玄関の表札をはずして
別々の方向に帰って行く
「バイバイ またあした遊ぼうね」
そんな言葉は もう出なかった

24/04/28 20:08更新 / 春原 圭
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