本番スタート

ひと冬着慣れた皮ジャンが
陽だまりの中 着苦しく思えて
沈丁花にむせかえる昼下がり

 それでもまだ 眼が痒くない分
 僕は多少は救われてるのかな
 皮ジャン脱いで トレーナーになれば
 そよ風は優しく心地よい

待ち合わせの花時計の前
早く着きすぎてしまった僕は きっと
しまりのない顔 ニヤつかせながら
小さな雲のゆくえ 追いかけてる

 時間きっかり ポシェット揺らして
 ポニーテールのキミが駆けてくれば
 春の本番 クランクインさ

24/04/08 19:20更新 / 春原 圭
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