雪の仕立て屋
真っ白な生地に香水を垂らして
ほんのりとベージュに染まったら
夏を忘れたドームのなかで
くるくると踊っている
凍える壁を伝わって
何層にも重なったフリルを
象ればそれは見事な満月
匙で月の断片を掬えば
涼を感じる夏の夜の
なんと愛らしいことか
25/08/03 21:33更新 /
しゃぼん玉
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