ゼログラビティ
世界は自由じゃない
必ず何処かに隔たりがあって
私を引き留めている
ここに広い海はない
裸足で翔ける砂浜も高い木も
風を凪ぐ波の音程も
この詩はルールの塊
改行も文字数もその何もかも
前倣えを続けている
でも、詩って崩せる物だから
大胆に道を外れて
足枷を簡単にぶっ壊せる
そこに法も罪も悪も掟も無い
世界って無重力だ
隔たりなんてものは
所詮人の心の中にしかなくて
広い海なんか無くたって構わない
見方を変えれば水なんて求めない
ここは空気に満ちている
私たちはいつだって
空気の海を泳いでいる!
詩って自由だ
私は大声も出せる
鳥にだってなれる
君を笑わせて花を咲かせられる
カーテンを開けて夜を昼にできる
きっと次は世界の法則も変わる
砂浜を歩けば月に着く
月の重力は6分の1?
世界はいつだって無重力だ!
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