踊り場にて

壁にもたれる
左の頬をじんわりと冷やす感覚
鬱陶しく伸びた髪を隔て
無気力に伝わる

高くない天井
仄暗さすら感じさせる照明
上向きに項垂れて
見えたのは手すり

爪で木目を弾く
指が影を這う
掌で包む
頬をそっとはがす

力と熱が流れていく
階段の踊り場で

25/08/01 01:01更新 / しゃぼん玉
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