ガチに0点

 
 誰も聞いてはいないにも関わらず自分のことを、それなりに長くなりそうな雰囲気すら漂わせながら語り出す。痛いことだと分かってはいるつもりだけど、それでもこのやるせないため息は、口に出して言葉にしないことには、どうも収まりそうにないものだから。

 半ば予想はしていたけれども、プロフに載っけた自信作をBーREVIEWに投稿しても、返ってきたコメントは今だ0。"どないなってんねん!"とメガホン口につけて叫ぶかーっていうのは半分冗談で、なんだか薄ぼんやりと思うのは、もうどれだけあがいても評価されることはないんだろうなっていう、諦念で。

 今までのありったけを込められたことに感極まって、昨夜など寝付けるのかと不安だったほど。とくに今回は、知と情の両面とも満足がいったという意味で記念碑的に思えた。情においては、前の職場で好きだった女の子についてのありったけ。知においては、杜牧にフィッツジェラルド、杜甫やサリンジャー的なものまで…自分なりに先人たちから得たものの成果の、ありったけ。なのに!

 いやもうね、90点くらい行ったかな?って自信満々で提出した答案用紙が、0点ってデカデカ書かれて返ってきたみたいな、ホントもうそこまでの気分だよ。 

 ☆★

 愚痴でさえ作品として出そう、カッコつけてみようと思ったけれど、もう思いつきません(笑)

 そうそう。しばらくエッセイに力入れようかな、とか、そもそも漢詩的なものとポップなものの融合なんて発想が無茶苦茶なのかとか、そんなこんなを作業中にぼーっと腑抜けたように考えてたらポカをして(軽くだったけれど)怒られました(笑)

 でも、今回ほとんど確信したことがある。それは、会心の作を書くほどの快楽は他にないということ。恋より強いんじゃないかとすら(笑)。やっぱ詩が大好きだーそう再確認できたという意味では大きな収穫。

 捲土重来ーこれしかない。



(追記)
 ありえない。勘違いも甚だしい。単純に客観的に自分を眺めるということが、できないのかな(呆)いま読み返したら、猛烈な違和感かんじて即、駄作だと思いました(苦笑)もう、のめり込んでのめり込んで、完全に見えてなかったー自作が、自分が。

 知と情の、あるいは漢詩とポップの融合ーなんて名ばかりの、ただの陳腐なパッチワーク。しかも小説調なのに予定調和すぎるおまけに単調。捲土重来以前に、頭を冷やさないとマズい。0点ってホントだった。でも…

 でも、切実なものを伝えたいって姿勢は感じられる。そして雰囲気、テーマは、自分的には最高。すべきことは、なによりも作品として「まともに」すること。それこそが本当の本当に、難しいのだけど。







君に惹かれてしまったのは
君がちょっぴり抜けてたから
しっかりしてて作業も早くて
可愛い君の、ときおり見せる
「そこですか?」なリアクション

洗練された女性は苦手なんだ
ちょっぴり優越感を抱きたい
そんなちょびっと邪な気持ち
それは一抹の塩味となって
恋をバニラソルトみたいに絶妙にした

僕は秋を想っている
春の麗しさには笑顔の滑らかさが足りないけれど
秋の姫のようだった
愛想で築かれた森の奥深くで守護された
健気ながらもしとやかな秋の姫

僕は木々をかき分けて君に近づいていきたかった
そうしていつか手を繋ぐことを夢見ていた

けれど君の周りの人間模様は
結界みたいに張り詰めていて
どこに触れても雷鳴の轟く気配がした

おっかない森の奥の奥で
儚げな切れ長の瞳が揺れていた
憂うように揺れていた
憂いの理由はもう永遠に分からない

目も眩むような晩秋の色を
ともに目を細めては儚んで
まっさらな白銀の大地に打ち震えては
2人だけの温もりを敷き広げられていたら

なかなか人と打ち解けられないこととか
日々が流れていく中で何を残していけるのかとか
そんなこんなを話しながら

そうしていつかズバリ言うんだ
"本当は寂しいんでしょ?"って

泣いてほしいー
なんて言わないけれど
その頬が紅葉みたいに赤くなる
そんな君を
まじまじと見つめてみたかった

凍てつく灰色の空の下
切ない夢を架ければ木枯らし

せめて今日はケーキ屋に寄って
シュトーレンを買って帰って1人祝おう
バニラソルトをたっぷりかけて
 


24/11/06 18:53更新 / はちみつ
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