女神
君はいまもなおこの胸に
清らかな水鏡のように映っている
あのしとやかで澄んだ愛想は仄揺れていて
愛らしいあどけなさは浮かび上がってくるかのよう
君の呼び声はまるで夢中のように木霊して
僕を終わりのない白昼夢へと誘う
モンシロチョウの白が田園に淡く
シースルーのブラウスからあの華奢な二の腕が見える
亜麻色の瞳には琥珀のような結晶が宿っていて
その煌めきがこの胸に厳かに降りしきる
冬の女神のようにたおやかで澄ました君へと
恐る恐る近づいていってその手を取れば
可憐な儚さに情熱の稲妻がこの胸を撃ち
咲き始めたあどけない笑顔に遥かな夏が開けてゆく
いつしか2人、秋の小路を歩いていて
滲み出す君の優しさなんだかかえって哀しくなって
ほんのりとしたこの哀しさを
永遠に2人抱きしめていたいー
高い秋空見上げて祈れば
葉っぱがひらひら落ちてきていた
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