うららかな夏へ

(短歌七首)


夢満ちた
君の行き先向こう岸
舟は遥かな橋架けるよに



曇天の
凍てつく風にカラス鳴き
夕陽に淡いあの頬を想う



樹氷のよに
若かりし君は永遠で
歳食う僕は哀しく隔たり



幾万夜
超えれば巡り逢えるだろ
兄妹みたいに連れ添える女(ひと)



目を閉じて
ゆるりと歴史を振り返れば
この身の言葉もまた重いと知る



一言を
継ぐたびあなたを求めたい
合間を永遠(とわ)にするほうれい線



吹く風に
侘しさ重ねて昨日へと
仕舞うよに行くうららかな夏へ







24/07/07 17:03更新 / はちみつ
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