凛々しい女騎士のような君
君と焚き火を囲みたかった
華奢な肩に、小さな胸から
ちょっぴり抜けた眼差しを通って、君の
切ない純真さが溢れ出してく
この僕の胸へと
君の生きてきた景色が僕の
遥かな旅路に溶け入っては揺らめく
その背に広がる緑の丘へと
愛らしい手指を握って駆けたい
焔は木漏れ日のように君を照らし
ちょっぴり気恥ずかしげな君の前
神妙な2人の体育座りが
僕らを魂の恋人にする
遠く集落の家々の屋根
木立を移る水色の鳥
君はオブラートに包んで言う
"なぜ人は喧嘩するんだと思う?"―
ため息は月の光へと溶けてゆき
月のうさぎに涙がこぼれそうになり
僕はあどけない君だけを見ていた
でも君はたしかな大人でもあった
凛々しい女騎士のような君が
胸の余白に染み渡ってゆく
苦しいこの胸のうちを救ってほしいと
今度は君を女王にしてひざまずこうか
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