明日に生まれて今日に死ぬ
ああ また負けちまう
また負けちまいそうだ
神さま どうか独りにしないで欲しい
孤独に負けちまいそうだよ
路上でたたずむ夜は嫌だ
冷たいパンをかじっては
想い出の懐かしさに涙を流すのはもうつらいから
震える夜にそっと目を閉じると
あの日の僕を愛しく見つめる、あなたの眼差しを思い出す
戻れぬ記憶に泣き崩れては
旅立つ日に抱きしめた、あなたの小さな背中を思い出す
優しくしないで欲しい 誰かの、その優しさが、強がりを崩してしまうから
この強がりだけで生きてきた
いまはこれしかない
どうか今夜だけは
まだ生きていたいんだ
兄貴、よく一緒に眠れない夜に語り合ったよな
たまに思い出すよ
あの夜はなんて暖かったんだろう
もう戻れないってわかってる
想い出に寄り添って生きるのは
弱いのもわかってる
酒でごまかしてみても
女を抱いてみても
孤独な夜に負けちまいそうなんだ
神さま どうか独りにしないで欲しい
おやすみ
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