味見させてよ

あらゆる物事の理(ことわり)とやらが見えてきて

美味いと言われるものも

その味のだいたいが想像つく

私が面白味の無い人間になったのだろうか

味わおうともせず だいたいの味を想像してしまう

そう、味見もせずにだ

しかし なぜ味見するのだろう

そのものに興味があるだけでなく

人に提供するものに失礼がなきよう

誰もが納得する味 風味に仕上げるのが

相手への礼儀であり分かち合うべき喜びであるからだろうか

これまでは自分のために食べてきた

自らの欲を満たすためだけに

これからは誰かのための食事をしようか

さぁ召し上がれ 

酸いも甘いもここにあり

24/10/24 20:24更新 / なまこ
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