偽りの夜の果てに

夜空のブランケットに包まり
アナタとふたり
流れゆく無限のときを眺めていたい
嗚呼、願わくは
アナタのその節くれだった
大きな男らしい手で
私の漆黒の髪を撫でてください

優しさと冷たさの境で
私はいつも戸惑うの
愛はまるで滝のように
唇から零れ落ちてゆくけれど
いつだって本当の心の壷へと
還ったことはないわ
そう、いつも・・・

アナタの瞳は
慈愛に満ち満ちているけれど
求める私の瞳には
応えたことは一度だってない
ねえ、そうでしょう?
いつまでも堂々巡りのまま
ふたりは飽くことのない
恋愛ごっこを続けてゆく

白い闇がふたりを妨げても
愛という偽りの感情が
嘘とは気づかせずに
ふたりを煙に巻いてしまう
そう、まるで悦楽の波が
やがて神経を麻痺させてしまうかのように

曖昧な闇がやがて光によって
曝されてしまうまで
どうか私をアナタのブランケットで
包み隠していてください

24/06/22 00:03更新 / 秋乃 夕陽
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