黙示録

僕らは涙を堪えてやっと辿り着いた
それなのにまるで紙屑のように
クシャクシャに丸められて捨てられてしまう
何の躊躇いも造作もなく
僕たちは何のために生まれ生きてきたのか
再び涙が波となって僕の心に溢れる
生きることの虚しさや脱力感を感じながら
さあ、お前のために最後のラッパを吹こう
黙示録の天使のようにラッパを吹き鳴らし
硫黄の雨やイナゴの大群を呼ひ寄せよう
僕のこの手で
お前を世界の終わりへと連れてゆく
火山はもうマグマを並々と満たして
今にも外へと飛び出そうとしている
お前のその口をカニの口のように
泡だらけにして地べたへキスさせるまで
僕はお前の髪を掴み続けよう


24/04/04 09:20更新 / 秋乃 夕陽
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