雨の情景
突如降り出した雨
壽から溢れる雫
濡れて鮮やかな緑陽樹の緑
ランドセルを背負った小学生が
ピンクの傘を揺らしながら走り去る
大人たちは皆浮かぬ顔して傘を差しながら
通り過ぎてゆく
これもそれも雨のせい
体が濡れることを厭わぬ者はおらず
昼と夕の間の時間を行き来する
バスや自家用車が通るたび
ズゥーと水を跳ねる音が絶えず鼓膜を揺らし
忙しない風景はまさに
途切れ途切れに場面が切れるフィルムのように
しっとりと濡れていた
24/05/08 00:11更新 /
秋乃 夕陽
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