育てる

ずらっと並んだ白い大根
土で茶色く汚れた太い脚を晒し
眩しいほど鮮やかな翠の髪を
銀色の網目に垂らす
井戸からひかれた
冷たい井戸水被っても
気持ちよさそうに水滴浮かばせ
脚を組み
自信ありげにそっぽ向く

これが私の育てた我が子
肥沃なベッドの中から
恥ずかしげに顔をみせるまで
見守ってきた
袋詰めにして我が家に持ち帰り
温かい湯船にゆっくり浸からせ
甘く柔らかな肌に歯を充てる


24/05/01 09:33更新 / 秋乃 夕陽
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c