睡歌
夢の中でも詩を作っていた
映画のパンフの写真の切取りを二種類ぐらい並べて
物語風に詩を作っていくのだ
いまはまだ蒼い空の下で
〆の文句を考え付いたところで
唐突にもう一つ詩を思い付いて
急いで白い紙に書き殴る
「あれ?最後の言葉なんだっけ?」
初めに書いた詩の〆の文句を
忘れそうになって
慌てて思い出しながら末尾を書き足す
いまはまだ蒼い空の下で
目覚めてからやっと
それはすべて夢だったのだと気付くのだ
どうやら寝ても覚めても詩を書き綴るらしい
休まる暇などなく
しかし自分にとって詩を書くしかないのだと
自覚せざるおえない
これからもこうやってツマラナイ言葉を
黙々と考えてゆくのだろう
たとえ周りの草木が枯れて風が吹いても
いま詩を書いているこの瞬間も
もしかしたら夢なのかも知れない
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