今は愛なき幻

冷たい肌で引き裂いた滲んだ鉄錆の味が
苦く口に残った
まるで罪を罵るかのように

あぁ、どんなに振り返っても君はいない
君の醒めた横顔が瞼の裏に映る
見込み違いの幻が僕を責め立てる

どうか天よ
どうか天から降り落ちる雨よ
朽ちた十字架背負う僕を嘲笑いたまえ
罰すべき原罪を見過ごした僕の愚かさを
鋭利な刃で引き裂きたまえ

どうにも出来ないもどかしい夢を
今すぐにも踏み潰して欲しい

24/11/04 22:16更新 / 秋乃 夕陽
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