休日のPandora
蒼い吐息が私を誘い休日という個室に閉じ込める
緩やかに動く人の波がまるでその場で
止まっているかのように錯覚させる
先ほど食べた白い餅から滴る甘い味噌餡が黄色い膿となり
今頃になってゆっくりと胃の中を滑り落ちるのだ
なんという有意義な堕落だろうか
時間に追われ
仕事に追われ
すっかり精魂尽きた顔付きで
自宅の戸を叩く毎日とはまったく相容れない
交差した日常が私の感情を揺さぶり
明るく溌剌とした陽射しと
行き交う車の輝きに目を細めてばかり
まるで尽きることのない時を生きるかのように
たとえ今が単なる骨休めの平安だとしても
もっとも愚かな幸せをいま噛み締めて
終わりのない平和を祈り続けよう
これが生きているという証のパンドラならば
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