哀しみの詩(うた)

悦びは理屈に埋もれ
目に見えぬ幻となる

あぁ、哀しみは深く深く沈み
やがて緊張の波に浚われるだろう
夢なき跡に続く亡者の列は憂いの陰に隠れて
秘かな忍び笑いを漏らす

狂いの呪文を唱えながら泣き喚く偶者達の足音を
一匹の赤茶けた野良犬が嗅ぎ回る滑稽さは
誰も知るよしはない

さぁ、窮屈なこの牢屋から俺を連れだしてくれ
赤く錆び付いた魔法の合鍵を使って
どんなヤツにも気付かれないよう
俺の頭をぶち抜いておくれ

24/09/27 23:20更新 / 秋乃 夕陽
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