涙の海と僕の雨
モノトーンの空を見上げて君を想う
もしこの空が君のところへと繋がっているなら
どうか僕を浚って欲しい
強く吹き付ける雨が僕の涙となってガラスの窓を叩く
薄暗がりの幕がやけに網膜に染み付いて離れないんだ
胸の隙間に入り込むように切なく響く憂鬱
傷みとなって拡がる感覚に侵され
麻痺したように意味すら喪ってゆく畏れ
何もかもがうずきを伴う痣となって僕を襲う
あぁ、暗黒の矢のように降りかかる雨粒が
責め立てては闇へと消えてゆく
正も負も逆さまにぶら下がり
君との距離を遠ざけてゆくよ
もし愛しみに沈む舟が君の帆を揺らしたら
僕は涙の海を渡り君に逢いにいこう
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