黒の嵐

僕のアタマのなかは
黒い嵐が渦巻いて
僕を困惑と狂気のさなかへと陥れてゆく

あぁ、信頼という壁は
砂糖で作られた家のように崩れ去り
まるで、唖(おし)のように押し黙っているよ

なにもかもが混沌とした恐慌のなか
勝手気ままにキマリゴトも
秩序も壊してゆくこの世界で
蒼白く褪めた死体が僕だけをじっと見つめている
僕を咎めたてるように・・・


僕は・・・僕は、偽りの仮面を被り
作り物の舞台の上でひらひらと
踊り狂うしかなかったんだ
ただ、ただ、「後悔」という言葉すら押し殺して
笑顔で演じなければ
僕という人間は
世間(まわり)から消されてしまっていただろう

あぁ、どうか、どうか、分かっておくれ
恨めしそうに僕を見つめる犠牲者よ

僕をこんなにも悩ませるアナタが
あまりに憎いのに・・・

24/08/07 00:36更新 / 秋乃 夕陽
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c