虚空の檻

思いやり≠ニいう旗を振りながら
ヒトの心を泥の付いた靴で踏みにじり
薄ら笑いを浮かべてる

青白い陰が不気味に揺らめきながら
僕の周りを取り囲むよ

どんなに逃げても、逃げても、追いかけてくるんだ
やがて僕は深い穴の底にじっと身を潜めるけれど
暗闇は僕の心を冷たく凍らせて
身動きすらできなくする

ああ、お前はなんてばか者なんだろう!!
自分で自分を責めて雁字搦めに縛り付ければ
お前はいいと思っているのか!!
人肌の温かさなど期待せずに
ただ自分だけを見つめていればいいものを・・・

自問自答の末にふと見上げると
白目向いた空があざ笑っている
僕は穴から抜け出して不気味な陰に身を任せた・・・

24/08/05 00:18更新 / 秋乃 夕陽
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c