おくれたるけしき

春隣には、土埃の雪の熔岩。
壊されるそれに、
確かに近づく諸所の始まり。
あのひとの雪どけの名残すら
いつもあなたが奪いさる。
いま訪れる春こそが我が恋敵。
いつかもどるはずのあのひとの
匂いも温度も静寂も、
ただこの脳髄にあるばかり。


25/12/26 00:08更新 / かわず
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