不身体

先生が声は
今も鮮明に
耳奥で響く

「君の詩には身体がない」

首から下が土の中
身動きは取れない
見ゆるものだけが


私のすべて


触れられない
想像するだけ
情報に等しく


「私の詩には進退がない」


私は筆を捨て
何の思惑なく
鐫を手にした


刻むは永遠





17/03/10 11:48更新 / はともみじ
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