みぞれ

一度は暖かくなったのに

晩冬の寒さが増して

重しのような雲からみぞれが降る

靴先が濡れて冷たい

深爪の指であなたの熱を感じたい

今となってはあの夏の暑さも

遠いことのよう

恋だった

出来損ないの恋

考えるのをやめよう、余計なことは

事実は変わらない

手を握りたい

星見えない空から

いまはみぞれが降る

25/03/08 19:30更新 / こわれもの
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