人影

深夜の道を歩く
すれ違う人もなく、車道には車もない

街灯が並んだ道からひとつ角を曲がると
もう明かりは届かない

狭い小道

空気そのものが黒色になったような
自分自身もそれに溶けてしまいそうな
そんな暗さの奥から視線を感じた
こちらからは何も見えない

怖くなり引き返そうと振り返ると
先には人影が立っていた

近づくまでよく見えなかったが
それは立ちすくむ僕だった

24/11/03 05:36更新 / こわれもの
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