裸木
横顔を見ていた
頬や唇に触りたかった
微笑み返す手を握って仕事の邪魔をしたかった
冷たい風に晒される裸木
あんなに青々と葉がついていたのに
晴れていても寒いだろうに
鳥も歌いに来ないだろうに
乾いてボロボロの木肌の中には、
あたたかい思い出が沢山、
それが栄養になって、
春や、夏や、鳥を待っていられる
僕も
次の季節にまた会えるのを、
鳥がまた歌いに来るのを、
待っていられる
24/10/16 09:04更新 /
こわれもの
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