夕暮れのシャボン玉
夕暮れ 空には無数のシャボン玉
あの子は濡れた枕の中
何処へ行き 眠るのか
淡い瞳で見つめていた
公園の遊具や 校舎の時計
全てを包むノスタルジア
記憶の膜は儚く 浮かんでは弾け
また名残惜しそうに 膨れては浮かび
危なげな足取りで
雲よりも高い所 鍵が壊れ
閉じることのない窓の方へと
吸い込まれるように
酷く泣き腫らした顔の奥
誰かが一人佇み
零した涙が戻る時を待っている
夕暮れ 空には無数のシャボン玉
あの子は何処へ辿り着き
眠るのか
23/02/10 21:57更新 /
わたなべ
いいね!
感想
Tweet
TOP
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c