おもいで
見晴らしのいい丘のまえ
風の心地いい草っぱら
僕は疲れた足休め
足元に生えるたんぽぽに
失礼するよと声をかけ
優しく一本引き抜いて
わたげにふうっと息かけた
ふとなつかしい気になって
隣に目をやり驚いた
小さな僕がそこにいて
足元に生えるたんぽぽに
笑顔で無言の挨拶し
無邪気に一本引き抜いて
わたげにふうっと息かけた
大人になった今の僕
小さい子供の頃の僕
黄昏まえの淡い空
ふるさとの方へ飛んでいく
想いを乗せたわたげたち
二人で静かに見送った
同じまなざしで見送った
見晴らしのいい丘のまえ
風の心地いい草っぱら
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