不思議な予感
ああ 何処かに行きたい
昨日とは違う 何処かに行きたい
変わらない日々を過ごしていると
不思議な予感が募ります
自動販売機のボタンを押す度
誰かの手紙が入った小瓶が
出てこないかと思ったり
夕暮れに土手を歩く度
影が僕からぷつりと切れて
駆け出さないかと思ったり
張りぼてで組まれた この街の片隅に
人知れず涙をこぼす橋や
枯れない紫陽花畑があるのではないか と
ああ 遠くに行きたい
明日を飛び越えて 遠くに行きたい
虚しい日々をさ迷っていると
不思議な予感が募ります
隠された抜け道のような
淡い予感が募ります
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