何一つない


雨が降っていた

母親と言い争いをしてしまった
母親は用事ででかけた

ひとり後悔した

じぶんが悪いと思ったわけではない
と思う
ただ

とてもあたたかい家の中で
待っていられなかったんだろう

雨の降る中
家の前のガレージで
壁に向けボールを投げつづけていた

帰ってきたら母親は
どんな顔をしてるだろう
まだ怒っているだろうか
僕をみて微笑んでくれるだろうか


なぜか
そのあとの記憶は
何一つない













22/05/12 08:19更新 / 花澤悠
いいね!感想

TOP
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c