花もないのに



エアコンの風を避け、蒲団に沈む


昼間干した蒲団の、まだあたらしい匂い


野に生きた俳人、ほおづきを食べた


肩まで浸かって十、かぞえたあのころ


忘れない濃い夜の手紙の、湿っぽさ


君の名を呼ぶ、窓の外に自転車


酔いたい黄昏、ストリートで飲む


晴れた休日、図書館で本のなかに入る


新聞紙をしばらく見ない、花瓶に水もない


君に置いていかれて、嘘をつき笑う








20/09/01 03:23更新 / 花澤悠
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