生きてりゃいいさ


わたしの

羽根を喪失(なく)した

小さな背中を

過ぎ去った青の時代の終わりと云わないで

えんえんとつづく曇り空の下

つみかさねた罪のことも知らないのに




目の前で黙っている

白い花に

花びらだけを凍らせる冷たい息を吹きかけないで

なにもかも

終わればいいとか思わせないで

いつまで待ってもやって来ないやさしさとか



もうすぐ

訪れる

すべて諦めたあとの安らぎは

わたしのこころを静かに殺してしまい

いたみを感じてしまう生(き)のこころも

どこかそのあたりの草むらか泥のなかに

ひとつ

落とした

あの

春の





それでもみあげてみたらでかい青空

なら

生きてりゃいいさ








20/05/14 02:02更新 / 花澤悠
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